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攻めの農業を実践し、加賀れんこんの新たな可能性を発信!
<平成24年度活性化ファンド採択事業>
◇事業名
れんこん農家で食べられていた『加賀れんこんチップス』などの商品化事業
◇商品名
れんこんちっぷ
◇キャッチコピー
「うまさ やみつき れんこんちっぷ!」
◇同社のあゆみ
平成18年、脱サラでれんこん農家に転身した川端崇文氏。農業はもちろん素人である。それでも「絶対成功させてみせる」との強い意志で攻めの農業に取り組み、毎年自分なりに研究を重ね、美味しいれんこんづくりに邁進。独立してから5年後の平成23年、OisixのN-1サミット2011でヤンググランプリを受賞したことで、Oisixに加賀れんこんを出荷できるようになり、自らのれんこんづくりに自信を深める。
自分が精魂込めて栽培した美味しいれんこんは、自分で価格を決めて販売したいと、自ら販路開拓に乗り出す。地元金沢のレストラン・プレミナンスの川本社長にれんこんを使ってもらったのをきっかけに、フリーアナウンサーの宮川俊二氏の食事会に呼ばれ、そこで宮川氏から行きつけの東京の一流店の連絡先を教えてもらう。13軒あまりの店に手紙を添えて自慢のれんこんを送ったところ、何軒か使ってくれる店があり、さらにそうした店の顧客の口コミでも注文が舞い込むようになる。
◇開発の経緯
れんこん栽培は、売上を伸ばすために畑を増やすと人も増やさないといけなくなる。そこで、商品として出荷できない汚れのあるものや形が悪いものをれんこんチップスに加工し、付加価値を付けることで、畑1枚あたりの収益率を高めることを思いつく。そもそもれんこんチップスは、昔かられんこん農家や一般家庭でも食べられてきているが、スーパーなどで商品としては販売されてこなかった。それは、原価が高い上に全てが手作業で供給が追いつかないからだ。
そこで川端氏が考えたのは、スーパー向けではなく、金沢のお土産物として位置づけ、商品開発に取り組んだ。一袋60グラム入りで600円と高めの価格設定だが、予想以上に売れ行きは好調のようで、東京のレストランにも置いてある。加賀野菜でもある加賀れんこんを加工食品として商品化し、24年度のいしかわ産業化資源活用推進ファンドの認定を受ける
◇こだわり
れんこんチップス 60グラム入 600円(税別)
◇販売方法
JAグリーン金沢・松任、こまつ道の駅 木場潟、その他東京のホテルなど
自社ホームページでの通販も予定している
◇今後の方向性
後継者不足に悩む農家が多い中で、若い人たちに農業の魅力、楽しさ、喜びを発信できるビジネスモデルを確立することを当面の目標に掲げる。現段階では加賀れんこんと表記しているが、近い将来は加賀という地名をはずし、川端ブランドのれんこんとして市場で認知される方向に持っていきたい考えだ。さらにその先には海外展開も思い描いている。
今後、地元の醤油味噌メーカーとれんこんドレッシングを共同開発する予定で、そうした商品を引っ提げ、海外展開に乗り出す大きな夢の実現に向け着実に前進している。さらには、機能性食品の分野への進出も模索し、県立大学、農業試験場と共同研究をスタートさせたところで、加賀れんこんに多く含まれるポリフェノールが商品化への鍵を握る。「れんこんを生産していただけの時と、加工食品を手がけるようになってからとでは、目の前に広がる世界が全く異なり、れんこんの可能性がいっぱいあることが分かってきた。これからもお客さんにいろんな食べ方があることを提案していきたい」と目を輝かせながら熱く語る川端氏である。
川端 崇文 代表
◇会社概要
・名 称 農事組合法人 蓮だより
・住 所 金沢市才田町乙183-2
・TEL (076)257-7637