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金沢の伝統・文化の粋、お茶屋ウェディングの提案
<22年度活性化ファンド採択事業>
◇事 業 名
艶やかさと雅が彩る ひがし茶屋街「懐華樓」こだわりの祝宴
金沢スタイルウェディング展開事業
◇キャッチコピー
あんやと、うれしいおもてなし、お茶屋まるごと二人占め!!
◇お茶屋ウェディング企画の背景
金沢で最も大きかったお茶屋「越濱」を保存継承すべく、見城亭が買い取り、「懐華樓」として金沢のお茶屋文化を広く一般の人に周知すべく開放してきている。そんな中、近隣の神社で結婚式を挙げた後、懐華樓で披露宴ができないかといった問い合わせが舞い込むようになる。「ありがたいお話だったのですが、当社にはウェディングのノウハウがないため、これまでお断りしていました」と馬場康行社長は振り返る。そうした要望に何とか応えたいとの思いを温めていた折り、ブライダルをコーディネートするベージュ社との出会いがあり、懐華樓が空間と料理、芸妓の手配を担当し、運営はベージュ社に任せる形で、平成21年に初めてのお茶屋を使っての披露宴が実現する。この試みを少しでも多くの人に知ってもらうべく、いしかわ産業化資源活用推進ファンドの認定を受け、この企画を発信するパンフレット「寿」を作成する。
◇こだわり
お茶屋という特別な空間を提供するにあたり、場所だけでなく、あらゆる部分に金沢らしいこだわりを持った演出に徹している。宇多須神社で挙式後、提灯行列で懐華樓に到着し、芸妓さんを上げての宴席、料理は地元の食材にこだわり、兼見御亭の料理長が腕を振う。輪島塗のお膳に九谷焼の器、石川の地酒でおもてなし。披露宴に出席された方々を石川の伝統文化オールスターズがもてなす格好だ。オプションで地元の伝統工芸品が引き出物として供される。かつては旦那衆の肩にかかっていたお茶屋遊びを、一生に一度の結婚披露宴で普段できないことを堪能してもらいたいとの思いが根底に流れている。「一生の思い出に残る披露宴を演出し、石川県の魅力を五感で体感していただくことができれば、長い目で見て、お茶屋文化を下支えしていくお手伝いができるのでは・・」と期待を込める。
◇新規性
何と言っても金沢の東茶屋街にある本物のお茶屋で披露宴が行えることが最大の魅力であり、付加価値である。最新のホテルに比べると不便な部分も多いが、それがまた今の時代には貴重でもある。これまで10組がお茶屋ウェディングを挙げているが、意外にも新郎・新婦ともに県外出身のカップルの比率が高いとのこと。また、これまで1つもクレームがないのも自慢だ。「出席される招待客もご本人達も、お茶屋でのウェディングとはどんなものなのか、初めての体験にいい緊張感とワクワク感をもってその時間を過ごされ、大変満足していただいています」と顔を綻ばす。
◇課題と方向性
最大のネックは収容人数である。50人程度の招待客を希望されるケースが多いが、お座敷の最大収容人数が38名のため、それを超える披露宴は受けることができない。もう一つは、ミシュランの1ッ星を取得している「懐華樓」でしか体験できない金沢スタイルウェディングをいかに知ってもらうか。「観光産業に携わる人間として、海外の人たちに金沢、石川、北陸を認知してもらうための情報発信にもっともっと力を入れていく必要性を痛感しており、例えば、懐華樓ウェディングの映像を海外の人たちに見てもらえれば、日本の文化にきっと興味を抱かれ、行ってみたいと思っていただけるのではないでしょうか」と、もっともっと多くの人に知ってもらいたいとの熱い思いを披瀝する。地元に向けて、県外に向けて、そして海外に向けての情報発信に、様々な知恵を絞ることが今後の鍵を握っている。
◇受注単位 1日1組限定
◇標準価格 お一人様80,000円より(総経費を出席人数で均等割)
◇準備期間 平均1年程度
◇収容人数 最大38名(お座敷)
◇事業所名 株式会社見城亭 懐華樓
金沢市東兼六町2-37 金沢市東山1-14-8
TEL076-222-1600 TEL076-253-0591
◇担当者 馬場 康行 代表