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ママたちが愛情と真心こめた 手づくりの「ドーナチュ」と「チュコーン」 ~ 株式会社ウフフ

印刷ページ表示 更新日:2025年3月17日更新

ママたちが愛情と真心こめた

手づくりの「ドーナチュ」と「チュコーン」​ ~ 株式会社ウフフ

<令和4年度 いしかわ中小企業チャレンジ支援ファンド採択事業>​

事業名

地産の規格外野菜などを活用した、ママが子供に食べさせたいチュコーン(スコーン)の開発・販売事業 ​ 

商品名

ウフフチュコーン

キャッチコピー

「じつは野菜たっぷりってことは、こどもにはナイショでちゅ。」

ウフフドーナチュのおいたち​

子育てしているお母さんたちが、楽しく働きやすい職場を作りたいと一念発起した志賀嘉子さんは、2015年に金沢市三馬のテナントを借りてドーナツの製造販売をスタートする。「ママが子供に食べさせたいと思うドーナツ」を目指し、卵は地元農家が大切に育てた鶏の卵を使い、保存料は不使用。使用するくだものや野菜は地元のもの、水は白山の伏流水を使い、何よりもママが生地からひとつひとつ愛情込めた手づくり。そうした取り組みが口コミで広がり、徐々にウフフドーナチュは人気店に。それに伴って、順調に製造数も増加し、店舗が手狭になってきたことから、2019年に現在の久安に移転し、今では20名あまりのママさんが毎日ドーナチュを手づくりしている。​

 

◇フードロス ゼロ宣言​

自分たちがつくるドーナチュはもちろんのこと、原材料やそれらを育てた生産者も大切にしたいと願うウフフでは、フードロス削減を心掛けることは、生産者、販売店、お客さん、そして自分たちみんなのしあわせに繋がると考えている。ロスを出さないため、基本的に受注生産で必要な分だけ製造しているが、製造工程の関係で少しずつ余剰のドーナツができてしまう。そんなドーナツはアソートセットとして販売し、それでも余った場合は、金沢市内の福祉施設に寄附し、捨てるドーナチュゼロを徹底している。近年は受注生産体制が確立され、ドーナツが余ることはほぼなくなったが、定期的に揚げたてのドーナチュを福祉施設に届けることは社会貢献活動として定着している。また、生地づくりからコーティング、梱包まで、すべて手作業で行っていると、どうしても形の崩れたドーナツができてしまうことも。そうしたドーナチュを「型崩れドーナチュ」として、本店限定で販売しており、隠れた人気商品とか。

  

◇規格外野菜の活用で農家を応援​

ウフフドーナチュでは、形が悪い、色味が今一つ、大きさが足りない等々の理由で、店頭で販売できず捨てられてしまう規格外の野菜を積極的に仕入れてドーナツに変身させている。形が悪くても、生産者が丹精込めて育てたもので味に何ら変わりはない。それらを積極的に利用することで、多くの人に規格外の野菜が捨てられている事実を知ってもらうことにもつながり、この取り組みを発信することで、大きな輪の広がりになると考えている。こうした規格外野菜を使った同社のドーナチュづくりが広く知られるようになり、JA金沢や農家の方から同社にコラボレーションの依頼が来る好循環も生まれている。

                      

◇ISICOのおかげで百貨店バイヤーとつながる​

石川県産業創出支援機構が開催した営業強化塾に参加した際に、大手百貨店や関西圏の駅ビルのバイヤーとの接点ができ、ウフフドーナチュが扱ってもらえるように。と同時に、「卸販売するにあたって、それまでの販売価格では利益が出ないことを指摘され、価格改定の交渉までしてもらえたことがとても大きかった。」と志賀社長は振り返る。それまでの実績を踏まえて大手食品商社の商談会に参加したところ、首都圏の有名スーパーとの商談が成立し、それをきっかけに全国の百貨店やセレクトショップへと取引の輪が広がり、現在では北海道から九州まで、全国に100か所あまりの販売網がある。これはウフフドーナチュのコンセプトや美味しさはもちろんのこと、冷凍で出荷し、食べる時に30分あまり自然解凍することで美味しく食べられるという扱いやすく、機会ロスが少ない商品であることが大きく貢献している。そうした卸のウエイトが同社の売上の95%を占め、名実ともに全国に名を馳せるドーナツメーカーの地位を確立している。国内だけでなく、アメリカ、中国、シンガポール、香港向けに輸出もしており、金沢本店と軽井沢店で1日に8千個あまりを手づくりで製造し、それが全国へ、そして海外へと旅立っている。令和7年2月には、能登半島地震からの能登の復興応援の物産展が東京の百貨店で開催され、同社も特別にウフフドーナチュの出張販売を行った。

  

◇ウフフドーナチュ軽井沢に出店​

軽井沢に住みリモート勤務していたスタッフが、「軽井沢にもママが働ける場所を作りたい。」と言ったことが、軽井沢に出店することにつながる。とはいえ、実現までには次々と壁が現れる。当時、希望のテナントは全て契約済。しかも避暑地である軽井沢特有の条例である工事禁止期間まで残り2か月。そんな状況下で、ここならと心躍る物件に出会う。すぐに役場に書類を申請しに行くも、軽井沢で店を出すには、古くからの観光地ならではの様々な事情や制約が。すんなりOKというわけにはいかなかったものの、不動産屋さんをはじめ多くの快い協力のおかげで、異例のスピード感で許可が下りる。こうして軽井沢に店を出そうと動き出してからわずか13日で工事がスタートし、2021年8月5日にオープン。首都圏や海外からも多くの人が訪れる軽井沢で、ウフフの想いや世界観を伝えるお店に!という気持ちで作った『ウフフドーナチュ旧軽井沢』は、ママたちがウフフと働く場所なのはもちろん、ドーナツ以外のウフフの商品も揃う楽しい空間になっている。特に、子どもも一緒に楽しめるカフェインレスコーヒー『ウフフコーチー』は、店頭で飲んだり、お土産にしたりと人気の商品。

  

◇ママのチューが入った『ウフフチュコーン』​​

看板商品に育ったドーナツに次いで商品開発に取り組んだのが、焼き菓子のスコーン。全国から100種類あまりのスコーンを取り寄せて試食してみるも、自分たちが目指す味はなかなか見つからず、一からオリジナルのスコーンづくりがスタートする。乳化剤、香料、着色料、保存料は一切使わず、ドーナツと同じく「ママがこどもに食べさせたい」をコンセプトにしたスコーンづくり。野菜嫌いの子供たちを、あの手この手でいつか野菜好きにしちゃいたい!というママたちの思いと愛情が込められた『ウフフチュコーン』が完成するまで、実に2年以上。生野菜を加工するところから全て手づくりで、卵・野菜・果物は可能な限り地元産を使い、なおかつ規格外のものを探して積極的に使用している。素材だけではなく食感にもこだわり、まる・四角・三角などいろんな形を試した中で、しっとり&さっくりの食感を楽しめることから、形は三角に。一般的なスコーンは、飲み物と合わせて食べるイメージがあるが、子供が食べやすいようにしっとり感にこだわった。スタッフのこどもたちにも試食してもらい、素直な反応を見て改善に繋げられるのもウフフの強み。

  

◇みんながウフフと笑えるビジネスモデルで次代へ​

格外野菜を積極的に使用することは、農家にとっては廃棄物が商品に生まれ変わり、同社は規格外野菜も美味しく食べられるということを子どもたちに伝えるきっかけができ、でき上がった商品は野菜の栄養たっぷりと、農家も同社も消費者も文字通り「ウフフ」な関係が成り立っている。現在同社で働いているママさんは、20代の子育てママさんから、孫のいる世代のママさんまで幅広い30人あまり。最近では、そのママさんたちの息子や娘が、学校が休みの時にお店に手伝いに来ることもあるとのこと。「野菜や果物の風味をもっと出すにはどうしたらいいか・子どもが美味しく楽しく野菜を食べてくれるのはどんなものかを追求してきた中から、お野菜ドーナチュやウフフチュコーンが生まれてきたように、スタッフのママさんたちの発案を実現していける会社になっていくことが一番です。海外展開についても、「海外の人にもウフフを届けたい!」と国内向けとは違う苦労がある輸出業務にもやり甲斐を感じて頑張ってくれるスタッフがいて、そうしたやりたいことがスタッフの中でどんどん育っていくことがありがたいです。」と志賀社長は嬉しそうに語る。ママさんたち、一人ひとりの個性や才能を発揮した商品のバリエーションを徐々に広げながら、自社だけでなく、同社と関わりのある全ての人たちがウフフと笑えるビジネス展開に思いを馳せる志賀社長を中心に、明るく元気なママさんたちの次なる一手が楽しみである。

 

事業者概要

 ・商 号 株式会社 ウフフ
 ・代表者 代表取締役社長 志賀嘉子​谷内 充
 ・本 社 金沢市久安2-463
 ・TEL 076-218-4062

 ・URL https://ufufu-ufufu.com​


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