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60年続く加賀市豊町のぶどう農園有志がオリジナルロゼスパークリングワインを商品化! ~ (株)ユタカーナ
<令和5年度 成長戦略ファンド採択事業>
◇事業名
地場ぶどうが醸す幅広い層が好む「スパークリングロゼワイン」の提案
◇商品名
スパークリングロゼワイン「ユタカーナ」

◇キャッチコピー
ピンクの泡で 心、ユタカに。
◇100%豊町産ぶどうからワインを
1964年、加賀市の海岸近くにあった国有林72haが林野庁から払い下げられ、県営開拓パイロット事業により、16人の若者たちの手で、ぶどう団地が開拓された。それから60年余りの歳月が流れ、生産者の高齢化、後継者難などで現在は11軒に。そんな中、丸山ぶどう園の二代目である丸山充雄さんが、ぶどう園をやめた休耕地が多くなっていくことに危機感を抱き、活気のあるぶどう産地として将来にバトンを渡せるような魅力ある取り組みの必要性を痛感。そこで、自分たちの栽培したぶどうを使ったオリジナルブランドのワインを商品化することを同業者たちに提案し、その思いに賛同する4人の仲間と共同出資し、2023年に株式会社ユタカーナが設立される。

◇ビールに替わる新定番 飲みやすく料理に合うワイン
ワインを飲まない人もワイン好きの人も、万人に楽しんでもらいたいとの思いから、飲みやすいスパークリングワインと、料理とのペアリングがしやすいロゼワインを合わせたロゼスパークリングワインを選択。ルビーのように鮮やかな赤みがかったピンク色で、フレッシュな酸味と爽やかな香りをまとう上品な味わいに仕上げられている。この理想的な味わいを生み出すために、ワイン用の2種の黒ぶどうと白ぶどうを選ぶ。黒ぶどうは高価な赤ワインの代表格として名高い赤ワイン「ロマネ・コンティ」の原料として有名な「ピノ・ノワール」。白ぶどうは、高級白ワインの原料として知られる「ソーヴィニヨン・ブラン」。いずれも日本での生産量は1%に満たない最高の原料にこだわる。

◇世界的品種栽培を成功させたブロ集団
60年以上ぶどう栽培に携わってきたプロ農家とはいえ、ヨーロッパの気候風土で育まれてきた白ぶどうのソーヴィニヨン・ブラン、黒ぶどうのピノ・ノワールが加賀のこの土地で育てられるか、多少の不安はあった。とりわけピノ・ノワール種は皮が薄く、病気に弱い性質。この土地では雨が多く、湿度が高いため、露地栽培が基本のワイン用ぶどうでは珍しいビニールハウスで栽培したところ、雨があたることがないためか、これまで順調に栽培できている。シャインマスカット、デラウエア、ルビーロマンなど生食用ぶどうを長年栽培してきているプロぶどう農家ならではの経験値や知恵を働かせることで、栽培そのものには苦労は少なかったよう。
◇ユタカーナとは
名前の由来は、「豊町」+「トスカーナ」。ワインの世界的産地として知られるイタリアトスカーナ州は、伝統や格式にとらわれない生産者が、自由な発想でおいしさを追求して造ったワインが、1970年代に「スーパータスカン」というイタリアワインの歴史を変えるジャンルを生み出す。丸山さんたちの今回の取り組みは、ワインの常識にとらわれない発想で、スーパータスカンの成り立ちと通じることから、豊町とトスカーナの地名を掛け合わせ「ユタカーナ」と命名する。キャラクターの愛くるしいシカは、なんと丸山さんの奥さんがデザインしたオリジナル。丸山さんたちが丹精込めて栽培したぶどうの魅力を最大限引き出すためには「餅は餅屋」に。豊町の多くのぶどう農家と以前から親交のある、北陸では老舗の「白山ワイナリー」に醸造を委託。

◇発売から2年で3000本余を販売
スパークリングワインと聞くと、フルートグラスで気取って味わうイメージがあるが、そうではなくタンブラーに注いで飲むもよし、グラスに氷を入れて飲むもよし、その人が好きなように飲んでもらうカジュアルな飲み方を提案している。キャラクターをラベルにしたワインはあまりないことから、そのユニークさも魅力の一つ。販売はメンバーのぶどう園の直売所、JA加賀元気村の二か所。地元の食品卸問屋との取引がスタートしたことから、これから県内のあちこちのスーパー等の店頭で販売が始まる。これまで販路が限られていたにもかかわらず、発売から2年足らずの間にトータルで3、000本あまりを販売。ユタカーナファンを一人でも多く増やしていくべく、ユタカーナのキャラクターをモチーフにしたTシャツやタンブラーを商品化し、ホームページやイベント会場で販売している。

◇幅広いフードペアリング
料理との合わせやすさにこだわったユタカーナ。刺身や煮物など和食の繊細な味は損なわず、餃子やキムチ鍋などのガツンと来る味はすっきりと流す。ユタカーナが料理を引き立て、料理がユタカーナを引き立ててくれる。そんな見事なペアリング。イタリア料理やフランス料理はもちろん、和食、中華、韓国料理など、ジャンルを問わず、どんな料理にも見事にマリアージュするのが、ユタカーナの最大の魅力。

◇これからのユタカーナ
これまで販路が限られていたものの、商談会などでユタカーナが目に止まった県内の飲食店をはじめ、イベントの記念品などにも使われており、地元産のロゼスパークリングワインとして定着していく足掛かりとして期待している。ネット販売はまだまだウエイトが低いことから、SNSでタイムリーに情報発信しながら、ホームページへ誘導し、買物カゴに商品を入れてもらえるような仕掛けづくりに取り組む考えだ。豊町のぶどう農家5者〈森さん、土山さん、西村さん、山下さん、丸山さん〉で立ち上げたユタカ―ナの事業が順調に軌道に乗り始めたことから、ゆくゆくは小さくても自前の醸造所を構え、年間8、000本を販売するのが、現時点での目標であり、夢でもある。ロゼスパークリングワインは、ビールにはない華やかさと香りが魅力だけに、乾杯の発声が「ユタカーナ」になる日が楽しみである。

写真左より 土山さん、山下さん、丸山さん、西村さん
◇事業者概要
・商 号 株式会社 ユタカーナ
・代表者 代表取締役 丸山 充雄下谷内 充
・本 社 加賀市豊町イ91
・TEL 090-1113-2026
・URL https://yutacana.com