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ネット販売を行っている県内の意欲ある店舗を支援するため、バーチャルショッピングモール「お店ばたけISHIKAWA」を開設しています。 ネットに進出し、さまざまな方法で販路開拓を行っているお店ばたけ出店者等を紹介します。
[キャラバンサライ]
http://www.caravanserai.co.jp/
自家焙煎コーヒーが人気のキャラバンサライでは、販路拡大に向けてネットショップでの販売にも力を注いでいる。「加賀美人」や「百万石」といった金沢の街をイメージして作ったオリジナルブレンドやネットショップ限定で販売する月変わりのコーヒー豆セットが好評だ。
ネットショップの利用者は実店舗のブランドが認知されている石川県内およびその隣県が多いという。しかし、近年では全国各地からの利用も着実に増えてきた。利用者となっているのは、石川県内の大学を卒業後、他県で就職したり、転勤で金沢を後にした人々だ。「コーヒーは嗜好品です。金沢で暮らしているときにファンになってくれたお客様が、当社にしかないブレンドを買うためにネットを利用してくれています」と西岡憲蔵社長。転勤族の会社員が、移り住んだ町で評判を広めてくれるケースもあるそうだ。
キャラバンサライは平成12年にネットショップを開設した。しかし、当時はネットショップそのものが黎明期ということもあって思うような売り上げを得られずにいた。コンテンツを見直すなど、取り組みを本格化したのは平成17年のことである。
ISICOのバーチャルモール「お店ばたけISHIKAWA」に出店したのを皮切りに、関連するセミナーへ参加したり、専門家派遣制度を積極的に活用し、SEO対策(※1)やPPC広告(※2)の利用、他サイトとの相互リンク、コーヒーマイスターによるブログの開設などに取り組んだ。その結果、売り上げは順調に伸びていった。
ブログでは、新商品をはじめ、おいしいコーヒーの入れ方や雑学などの情報を提供。「社員もブログに目を通すのでお互いの働きぶりが分かり、意思疎通にも効果を発揮する」と、西岡社長はブログがもたらす意外な効果に目を細める。
さらに今年は、初の試みとして父の日を前にギフト用の企画商品を販売し、好評を博した。「コーヒーは贈り物としても最適で、これからも時節ごとにこうした企画を取り入れていきたい」と、西岡社長は意気込む。
また、同社では「キャラバンサライ」とは別にネットショップ限定のコーヒー豆専門店「金澤屋珈琲店」を平成18年に開設し、新たな販路開拓に挑戦している。「地元ではブランド力があるとはいえ、他県の人で“キャラバンサライ”と入力して検索する人はいない。そこで地域性を出しながら、コーヒー店としての認知度を高めるためにこのサイトを立ち上げたのです」と、西岡社長はオープンの理由を説明する。金澤屋珈琲店では、100g 3,600円のコピルアックコーヒーといった希少で話題性の高い商品の販売を計画するなど、キャラバンサライとは違ったアプローチでチャレンジしている。
今後について西岡社長は「新しいネットショップでは実店舗1軒分に匹敵する売上目標を設定している。今までの取り組みを継続しつつ、ショップデザインなどをさらに改善していきたい」と意欲を見せている。
企業名 | キャラバンサライ 株式会社 |
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創業・設立 | 設立 昭和62年5月 |
事業内容 | コーヒー豆の卸販売・小売販売、喫茶店の経営、洋菓子の製造・販売 |
関連URL | 関連URLを開く |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.41より転載 |
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掲載号 | vol.41 |