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2本のロボットアームが数千本もの電線を自動配線

印刷ページ表示 更新日:2012年1月16日更新

トライアングル

県内では、産学官の連携によってニュービジネス創造を目指す動きが本格化しています。
ここでは、その実例に迫ります。

約80%のコストを削減

ロボットアーム ものづくりや研究開発の現場で活躍するロボットシステムなどを設計、製造するライオンパワーでは、石川県工業試験場電子情報部や金沢工業大学の森本喜隆教授と協力して、日本初となる制御盤自動配線装置の開発を加速させている。
 この装置では、CAD/CAMの設計データにあらかじめ電線の種類や配線経路を指定しておき、2本のロボットアームを駆使して制御盤に電線を配置。この際、アームの先に取り付けた小型カメラでネジ穴の位置を確認しながら、ドライバーでネジを締めていく。
 制御盤には、数百本から数千本の電線が複雑に張り巡らされている。配線作業はこれまで、人の手に頼らざるをえなかったが、自動化した場合、配線作業の人員を減らせるため、約80%のコスト削減が可能となる。
 今回の開発は石川県の「新豊かさ、研究開発、競争力強化事業」に採択されており、平成21、22年度の2年計画で完成を目指す。

2年間で6年分の研究開発

 ライオンパワーが制御盤自動配線装置の開発を本格化させたのは平成19年のことである。開発にあたって、県工業試験場から画像処理技術について、金沢工業大学から振動の抑制や位置決め精度の向上について支援を受けている。
 産学官連携に取り組んできた高瀬敬士朗社長は「中小企業が持っていない最先端の技術やノウハウを提供してもらうことで開発のスピードアップにつながる」と話し、「平成19年からの2年間で6年分の開発が進んだ」と成果に笑みを見せる。
 今後の開発では、配線する制御盤のサイズを大型化するほか、システムに対応するネジのサイズや端子の種類を増やす。高瀬社長また、配線作業の速度を現在の300秒に1本から、人の作業スピードと同じ90秒に1本へと大幅に向上させる計画だ。
 このほか、これまで制御盤の製造では、誤配線やネジの閉め忘れやゆるみが問題となってきたが、同社のシステムを活用すれば、正しく配線されているかが自動的に検査される上、ネジの締め具合についてもデータとして提供できるため、品質向上につながる。
 高瀬社長は平成27年に3億6千万円の売り上げを見込み、同社の新たな柱としてこの製品に期待をかけている。

企業情報

企業名 ライオンパワー 株式会社 
創業・設立 設立 昭和48年7月
事業内容 システム打合せによりプリント基板を設計、製作

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備考 情報誌「ISICO」vol.048より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.48


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