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人と人をつなぐSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及に伴い、ここから日常的に情報を入手するという消費者が増えています。これにともなって、ビジネスにおいてもSNSを活用した集客やPRに注目が集まっています。そこで、石川県よろず支援拠点でコーディネーターを務める二人にビジネスでSNSを活用する上でのポイントを聞きました。
石川県よろず支援拠点
コーディネーター
福岡 明夫 氏
(ITコーディネータ)
情報発信はもちろん、ファン作りや信頼関係の構築にも役立ちます。言ってみれば営業マンのような役割でしょうか。興味がある商品についてネットで調べてから実店舗で購入する人もいれば、その逆もあり、ネットの世界とリアルの世界は垣根がなくなっています。両方を充実させることが大事だと思います。
例えば山中温泉にある「なかまさ」は野菜ソムリエの作る生ジュースを、おなかの調子を整える「ごろごろジュース」や「女子力回復ジュース」といったユニークなネーミングで販売する青果店です。お客さんに了解を得た上で顔写真を撮らせてもらってフェイスブックで発信していたところ、それが大阪のテレビ局の目に留まり、旅番組で紹介され、新たな集客につながりました。小さなお店でも情報を発信すれば注目されるという好例です。
BtoBを手がける企業、とりわけ県内に多くある製造業では、まだまだ情報発信が少ないと感じます。外注先や協力企業を探すために、大企業の担当者もよくインターネットを使っていますから、SNSもいいのですが、まずホームページをしっかりと充実させることが大切だと思います。
写真の投稿が多いインスタグラムは見栄えのする、若者をターゲットにした商品を紹介するのにぴったりです。ツイッターはリアルタイムな情報発信に向いていて、リツイートという機能によって多くの人に情報が届く可能性がある点も独特です。これらに比べるとフェイスブックはユーザーの年齢層も高めで、名刺交換した人とその後もつながっておくために利用するといった使い方が多いようです。
投稿をチェックしてくれるフォロワーを増やすことが重要です。これには日々、良質な情報を発信し続ける地道な努力しかないと思います。また、自分から相手のSNSをフォローし、コメントすることも必要でしょう。情報を検索してもらいやすくするためには、「#(ハッシュタグ)」から始まるキーワードを記載しておくといいですよ。
最も大切なのは「何のためにSNSを利用するのか」「SNSで何を実現したいのか」を明確にすることです。新商品を知ってもらう、実店舗に足を運んでもらうなど、目標を設定し、そのために必要な情報発信を継続してください。
企業名 | 公益財団法人 石川県産業創出支援機構 |
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創業・設立 | 設立 1999年4月1日 |
事業内容 | 新産業創出のための総合的支援、産学官のコーディネート機関 |
関連URL | 情報誌ISICO vol.99 |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.99より抜粋 |
添付ファイル | |
掲載号 | vol.99 |