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能登豚の手づくりソーセージを販売 本場ドイツのコンテストで高評価 ~(有)牛勝

印刷用ページを表示する更新日:2020年2月5日更新

チャンスをつかみ、未来をひらく
Seize a chance and open a bright future.​

精肉販売を営む牛勝では、約3年前に店の一角にドイツ製のスモークハウス(燻製機)などを導入して工房を設け、自家製ソーセージの製造、販売に乗り出した。能登豚や能登産の塩を活用したソーセージは2019年に本場ドイツの業界団体が主催するコンテストで金賞、銀賞に選ばれ、味は折り紙付きだ。地元羽咋市のふるさと納税の返礼品として人気を博すなど、着実に売り上げを伸ばしており、これからの会社の成長を牽引する事業として期待されている。​

能登産のミニトマトやシイタケを活用

ソーセージやベーコン、レバーペーストなどの「のまま」の商品写真。良質な能登豚や珠洲さんの海水塩を使用して丁寧に手づくりされている。 羽咋駅前商店街と中能登町のアル・プラザ鹿島内に店舗を構える牛勝のショーケースには、焼き肉用やしゃぶしゃぶ用の精肉とともに、ソーセージやベーコン、レバーペーストといった自家製の食肉加工品が並ぶ。
 主役となる豚肉は、長年精肉に携わってきた肉のプロが目利きした良質の能登豚を主に使い、味の決め手としてミネラルをたっぷりと含んだ珠洲産の海水塩を使用する。
 製造法は正統派のドイツ式で、長時間塩漬けした豚肉を、カッターと呼ばれるマシンを使って、肉と脂がしっかりと混ざり合い乳化したエマルジョンという状態に仕上げた後、羊の腸に充てんし、スモークハウスに入れてブナのチップで燻製する。塩漬けする前に豚肉から血管や汚れを丁寧に取り除くなど、手間暇を惜しまない丁寧な仕事が、ふっくらと柔らかな食感と、ジューシーで雑味のない味わいを生み出している。
 ピリッと辛いチョリソーに羽咋産の唐辛子を使用するなど、能登の食材も積極的に活用している。夏季限定で販売するのは、能登野菜の一つである能登ミニトマトのソーセージだ。細かく刻んで乾燥させたミニトマトが混ぜ込んであり、爽やかな風味が口いっぱいに広がると好評だ。年明けから春先にかけては原木シイタケのと115を使ったソーセージも販売している。こちらもシイタケの旨味や香りが感じられておいしいと評判だ。

ふるさと納税の返礼品として人気

 こうした手作りの食肉加工品は、ありのままの自然のおいしさを味わってもらいたいとの思いから「のまま」のブランド名で展開し、販路は同社直営の2店舗のほか、地元の道の駅のと千里浜、七尾市の能登食祭市場などに広がっている。
番匠尚弘さんの写真。東京の人気店で修業し、ソーセージの開発と製造を担う。 羽咋市内で開催されるイベントなどでは、黒こしょうとガーリックを利かせた太めのソーセージ・ビアブルストを串に刺し、「能登豚フランク」と名付けて、その場で焼いて販売することもある。夏休み期間中の土日には、道の駅のと千里浜でも同様の取り組みをしており、1本食べた客がもう1本追加で買い求めるなど、売り上げも好調だ。
 また、羽咋市のふるさと納税の返礼品に採用されたことも、売れ行きに拍車を掛け、2018年には400セットを販売した。
 新たな販路として期待をかけるのが、ISICOの活性化ファンド事業の助成金を活用して整備したネットショップで、今後の本格稼働に向け、着々と準備を進めている。

東京の名店で修業して工房を開設

 事業を発展させるため、いつかは食肉加工品の製造を手がけたい。番匠久雄社長が長年温めていた構想が実現に向けて動き始めたのは、同社の社員が、全国食肉事業協同組合連合会が主催する食肉加工品のセミナーに参加したことがきっかけだった。
腸詰め作業の様子の写真。スタッファーと呼ばれるドイツ製の機械を使用。 このセミナーで講師を務めていたのが、東京都内でソーセージ工房を営む「ぐるめくにひろ」のマイスターである。その後、番匠社長の娘婿である尚弘さんが同店で修業に励み、ソーセージ製造のノウハウを身に付けるとともに、製造に必要な機材はものづくり補助金を使って導入し、2016年12月に本店内にソーセージ工房を開設した。
 「肉と脂をしっかりと混ぜ、いい状態のエマルジョンを作るには、温度管理が重要です。一定の温度まで上がらないと乳化しませんが、温度が高すぎると分離してしまいますから、時には氷を入れて冷やすなどしながら、手と頭をフル回転させて製造しています」(尚弘さん)。

食肉加工品を会社の成長エンジンに

 「味覚や好みは人それぞれなので、万人に合う味にはできない。最終的には自分が本当に食べたいと思うものを作りたい」と話す尚弘さん。その味は本場ドイツからも高く評価されている。ドイツ食肉連盟が主催する「IFFA 日本食肉加工コンテスト2019」で、ベーコンとレバーペーストが金賞に、粗挽き肉を加えず滑らかな食感に仕上げた「フランクフルター」と、燻製せず優しい味わいに仕上げた「ミュンヘナーヴァイスヴルスト」が銀賞に輝いたのだ。
「IFFA 日本食肉加工コンテスト2019」で受賞した際の写真。コンテストで高評価を受け、自信を深めた。 コンテストは例年、ドイツ・フランクフルトで開催される国際食肉産業見本市「IFFA」の一環として行われている。しかし、2019年は豚コレラの感染拡大を理由に、アジアからの出品が認められなかったため、特別に日本で開かれ、牛勝でも活性化ファンド事業の後押しを受け、5品を出品した。
 当日はドイツから食肉マイスターが来日し、全国各地の食品加工メーカーが腕によりをかけた約530品について、味や香り、見た目、スパイスなどについて厳正に審査した。
 初挑戦にもかかわらず、金賞、銀賞を獲得した尚弘さんは「受賞を励みに、これからもおいしいソーセージを作っていきたい」と笑顔を見せる。将来的には会社の成長エンジンとして、食肉加工品の売り上げをさらに伸ばそうと、スライスして食べる極太のソーセージ「アウフシュニット」や能登金時を使ったソーセージなど、商品ラインアップの拡充を目指し、日々チャレンジを続けている。

企業情報

企業名 有限会社 牛勝
創業・設立 設立 1961年1月
事業内容 精肉販売、食肉加工品の製造販売

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関連情報

関連URL 情報誌ISICO vol.109
備考 情報誌「ISICO」vol.109より抜粋
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掲載号 vol.109