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みなし仮設住宅で仕事を再開。漆を使ったアクセサリーが人気 ~升井彩 本乾漆

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One Step

令和6年能登半島地震で被災しながらも、試練を乗り越え、明日への一歩を踏み出した地元企業の奮闘ぶりを紹介します。​

自宅兼作業場が地震で全壊

升井さんと妻の佳美さんの写真。

 「升井彩 本乾漆」の店主である升井克宗さんは分業制の輪島塗のうち、磨き上げの工程となる「呂色(ろいろ)」を手がける職人だ。2000年代に自社ブランド商品の製造に乗り出し、今ではこれ一本で身を立てる。主力は、黒檀の玉や貝でできた真珠核に天然の漆を塗って乾燥させ、手のひらや指で磨き上げて美しい光沢を出した「うるし珠(だま)」を使ったピアスやイヤリング、ネックレス、念珠だ。
 年初の能登半島地震では輪島市の中心部にあった木造2階建ての自宅兼作業場の1階部分が押しつぶされ、倒壊した。当時、1階でくつろいでいた升井さん夫妻はこたつの下に潜り、揺れが収まった後、頭上に見えたわずかなすきまを目指して脱出した。
 県外にある娘夫婦の家や地元の避難所を転々とした後、2月から約3カ月間は、2次避難所となっている加賀市のホテルで過ごした。一時は輪島を離れることも考えたが、「戻って仕事をすることが復興の足しになる」と5月からは輪島市マリンタウンにあるみなし仮設住宅のアパートに住み、3室あるうちの1室を上塗り専用にしたほか、研磨作業用に「輪島工房長屋」の1室を借り、本格的に仕事を再開した。

展示会通じ県外の販路を開拓

流行のニュアンスカラーで仕上げたピアスの写真。 以前は輪島朝市や金沢の土産店などへ卸販売していたが、販路開拓のため、ISICOの支援を受け、2022年度から東京や京都で開催される「インターナショナル・ギフト・ショー」に出展している。「展示会でのお客様を待つときの立ち位置や声のかけ方など、プロの方からのアドバイスが参考になった」と升井さん。続けて出展するうちに口コミで評判が広がり、今では新規取引先は10軒以上になった。
上塗り作業の様子の写真。ほこりが付かないよう細心の注意を払う。 また、ISICOの成長戦略ファンドや伝統産業市場変化対応支援事業を活用し、商品のブラッシュアップにも励んだ。「地の粉(※)」を使って、くすみがかったニュアンスカラーを表現したうるし珠は好評だ。事業を通じ、適正な利益を確保できる価格設定やブランディングの重要性も学び、実践している。
 升井さんは「ISICOのおかげで先は明るい。輪島にじっとしているのではなく、県外の販路をどんどん広げていきたい。ピンチはチャンス。応援してくれる人も多いので、頑張ってチャンスをものにしたい」と前を向く。

(※)輪島塗の下地づくりに使われる珪藻土の粉末

企業情報

企業名 升井彩 本乾漆
創業・設立 創業 1967年
事業内容 漆塗りアクセサリーの製造、販売

企業情報詳細の表示

関連情報

関連URL 情報誌ISICO vol.136
備考 情報誌「ISICO」vol.136より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.136


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