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父の味を受け継ぎ、お客様を笑顔にする愛情料理でおもてなし

印刷用ページを表示する更新日:2017年12月1日更新

パインダイナー

父の味を受け継ぎ、お客様を笑顔にする 愛情料理でおもてなし-パインダイナー

北陸自動車道・片山津インターを下り、片山津から山代温泉に向かう県道39号線・潮津西交差点を過ぎると、左手に食堂が見えてくる。その手前の路地を曲がり住宅街に入ると、周囲とは趣を異にする建物が忽然と現れる。知る人ぞ知る有名店パインダイナーの店舗だ。店主の横山修氏の父・保氏は、1964年に開催された東京オリンピックの選手村食堂で腕を振るった全国から選抜された料理人の一人。その血を受け継いだ店主が現在のスタイルで店を始めたのが、遡ること24年前のこと。個性溢れるパインダイナーの商いとは・・・。

パインダイナーのあゆみ

横山氏の父は、1967年にホテルのシェフから独立し、ステーキハウス「グリルパイン」を開店する。店名のパインは松の英語で、テナントとして出店した地元旅館名に松の字が使用されていたことに由来する。父親の背中を見て育った修氏は、東京に出て料理人の修業を積み、25歳の時に地元に戻り、1993年に父が第一線を退くのを機に、お酒も楽しめるダイニングバー「パインダイナー」として現在地に移転してオープンする。当初は洋食のテイクアウトと事業所向けにランチを届けるデリバリー中心で、当時としては近隣の飲食店よりも割安な価格で美味しいランチを提供したため、あっと言う間に人気店になり、最盛期は片山津温泉の全旅館に出前に行っていたという。事業が軌道に乗った14年前、最初の建物を解体し、仲間の手も借りながらほぼ手造りで新店舗を建てた。自身の趣味がバイク、それもハーレーダビットソンに乗ることだったため、内外装はアメリカンテイスト満載にした。オープン当初は、違和感のある外観に近隣住民からブーイングもあったようだが、自らのポリシーを貫き続け、継続してきたことで、今ではすっかり家並みの中に溶け込み、片山津の人気店に。それはひとえに、父が守り育ててきた本来の洋食の味を楽しんで欲しいとの横山氏の熱い思いが、多くのファンを育ててきた証でもある。

誰からも愛される店づくり

片山津温泉という場所柄、地元のお客様と観光で訪れたお客様が一緒に楽しめる店づくりを心がけ、誰に対しても気取らず、気楽に接することが横山氏のポリシー。2年前の北陸新幹線開業以来、金沢市内・能登・加賀など何カ所かで宿泊する観光客の場合は、旅館で朝食のみを食べ、昼食と夕食は町中のレストラン等へ食べに出かける方が多く、同店にもそうした観光のお客様が来店するケースが増えている。パインダイナーの味と横山氏の人柄に惹かれ、リピーターとなる人も多く、中にはカレーを食べるために大阪から2週間に1回訪れるヘビーユーザーのご夫妻もいるという。


自慢のメニューは140種類

パインダイナーと聞くと、カレーライスが人気なのかと思いきや、ハンバーグが断トツの一番人気とか。基本的なレシピは父から教えられたもので、それに横山氏なりのアレンジを加えながら今日のパインダイナーの味が確立されてきている。洋食屋の命とも言えるデミグラスソースは仕込みに1週間を要し、カレーもルウから自家製のため、最短でも2~3日はかかる大変な作業で、それを日々やり続けてきているのである。マスターとの会話が楽しみでリピーターになる人、いろいろあるメニューを順番に食べてみようとリピーターになる人、様々あるが、約140種類あるどのメニューを食べても満足できる美味しさであることがポイントであり、手間暇を惜しまず、全て手作りでマスターの愛情が込められた料理であることが、人気店であり続けている最大の要因ではないだろうか。

情報発信への取り組み

地域の中で愛される店づくりというコンセプトは変わることはないが、ネットとスマートフォンの目覚ましい普及で、全国のお客様、スマホ世代の若いお客様への情報発信を意識するようになった。FacebookやInstagramなどのSNSを活用して情報発信すると共に、「ぐるなび」に加盟してアクセスデータを収集・解析しながら、ネット予約や発信コンテンツの評価・分析を行い、それらのデータに基づいて自社ホームページのリニューアルにも取り組んでいく考えだ。同店の熱烈なるヘビーユーザーのブログや、来店して食事をした観光客がSNSで情報発信するケースも多く、これらの相乗効果で誘客につなげていきたいと考えている。そうしたITを活用した情報発信と同時並行し、自慢のキッチンカーで、地元の片山津はもちろんのこと、金沢市内のイベントをはじめ、県内各地のイベントに参加し、パインダイナーのカレーを多くの人に実際に食べてもらう実演販売にも力を注いでいる。時には東京で開催される全国規模のイベントにも参加する力の入れようだ。

天皇陛下が召し上がったカレーを再現

2016年の北陸新幹線開業に合わせ、「天皇陛下がお代わりをされたカレー」を50食限定で店頭販売したところ、1皿2,500円のカレーに全国からファン客が訪れて即完売した。遡ること50年あまり前、昭和43年に天皇陛下が石川県に行幸された際に片山津温泉で宿泊され、父の保氏が振る舞ったカレーライスを大変気に入られ、お代わりをされたというエピソードがある。その当時のカレーを再現したもので、A5ランクの最高級の黒毛和牛のヒレ肉をたっぷり使用したが、その他の材料やレシピはいつも店で提供しているものと同じ。「肉質が良すぎたため、上質な肉の脂分でカレーが若干甘くなってしまいました」と述懐する。この期間限定イベントはテレビや新聞でも取り上げられ、大変話題になった。

1964カレーを片山津の名物に

1964カレーを店舗に来られない方にも味わってもらいたいとの思いから真空パック入りの1964カレーを1箱500円で販売している。本来であれば、日持ちのするレトルトにしたいのだが、レトルトパックにすることを試みた際、製造過程で超高温の熱処理と圧力をかけて無菌状態にすることが影響してか、肝心のカレーの風味が店で提供しているものと変わってしまった。この問題がクリアできないため、現在は真空パックで販売している。そのため常温で2週間、冷凍で2ヶ月間が限界。レトルトパックにできれば常温で1年以上もつため、早急にレトルトパック化することが当面の課題でもある。カレーをはじめとした同店のメニューで使われるお米は、地元の契約農家から玄米で仕入れ、使う際に精米することで、可能な限り鮮度の高いお米を使った美味しいご飯を提供することを心がけている。野菜やフルーツなど、仕込みで使う食材を地元石川県産のものに限定し、地産地消にこだわったカレーに進化させることで、さらに付加価値を高めることも検討中。

1964カレーのブランド化に挑む

地元の片山津温泉観光協会に、商標登録やPR、イベント参加など多くの支援を受けていることに感謝している横山氏。片山津の新名物として町を挙げて応援してもらえることに喜びと誇りを感じながら、地元片山津が元気になるために一役も二役も買う意気込みで、自らも楽しみながら取り組んできている。2020年の東京オリンピックの年には、父の保氏は85歳になる。その保氏の夢は、東京オリンピックの選手村の食堂のメニューを見てみたい、さらにはカレーを作ってみたいとまだまだ元気で、ひょっとするとドキュメンタリードラマになるのではと夢が膨らむ。1964カレーが、片山津発の新たなブランドとなり、片山津にパインダイナーありと全国津々浦々にまで知れわたる日を夢見て、ひたすら前進し続ける横山氏である。

店舗概要

 
商号パインダイナー
住所加賀市片山津温泉桜ヶ丘61-2
TEL(0761)74-1984
URLhttp://www.pinediner.com