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独立開業8年で金沢名物「どじょうの蒲焼き」売上No.1店に成長!

印刷用ページを表示する更新日:2017年12月1日更新

​かばやき屋

独立開業8年で金沢名物「どじょうの蒲焼き」売上No.1店に成長!

金沢市内金石地区で50年余り市民に愛されてきたどじょうの蒲焼きを商っていた「かばやき屋」が閉店したのを惜しみ、再びあの味を堪能したいと熱望していたファン客の一人である山内寛人氏。その思いが高じ、先代大将からどじょうの蒲焼きの作り方、焼き方を教わり、趣味として始めたどじょうの蒲焼きが評判を呼び、脱サラしてその店を受け継ぐことに。それから8年、気が付くと県内のどじょうの蒲焼き販売において売上No.1の人気店に急成長。山内氏のどじょうの蒲焼きに対する熱い思いを伺った。

脱サラして「かばやき屋」を開業

かばやき屋金沢では昔から夏の滋養強壮の食べ物としてどじょうの蒲焼きが好まれ、子供からお年寄りまで、誰もが食べたことがある郷土食として根付いている。かばやき屋代表の山内氏も子供の頃からどじょうの蒲焼きが好きで、とりわけ金石で営業していた先代大将の「かばやき屋」のものが大好物だった。50年あまり地元の人たちに愛されていた同店だったが、先代大将が高齢になり、10年余り前に閉店となった。どうしてもあの味をもう一度食べたいと諦めきれなかった山内氏は、先代大将を訪ね「もう一度食べさせて欲しい」と懇願した。しかし、「わしはもうやらんけど、作り方を教えてやるから自分で作れ」と、どじょうの捌き方、串の刺し方、焼き方を伝授されたほか、それまで使っていた金串や焼き台も譲り受け、さらに、秘伝のタレも受け継ぐことになった。とはいえ、脱サラしてまで商売する気はなかったため、当初は趣味のレベルでどじょうの蒲焼きを作り、周囲の知人に配っていたところ、「こんなに美味しいのなら店をやったらどうか」との声に後押しされ、先代大将の店を借りて独立開業することを決意することになった。

案ずるより産むが易し

食べ物商売は素人であったが、自分が惚れ込んだどじょうの蒲焼きの味を再現するため、何度も何度も試作して先代大将に届けて味見してもらった。試行錯誤を繰り返し、先代大将が太鼓判を押してくれたのを受けて、販売をスタートする。待ちかねていた近所の人たちはもちろんのこと、「かばやき屋」の評判を聞きつけた近江町市場の水産会社から大口の注文を受けたのがきっかけとなり、地元のスーパーや飲食店、旅館等々と取引先が次々と広がり、気が付くと店頭販売よりも卸売業務の方がはるかに大きな商いとなった。「いろんな人たちとのつながりや口コミで育てていただき、本当に感謝の気持ちで一杯です。皆さんの期待を裏切らない美味しいどじょうの蒲焼きを提供するため、寝る間も惜しんで頑張っています」と顔をほころばす。金沢市内にある既存のどじょうの蒲焼きを販売する店は、いずれも店主の高齢化が進み、老夫婦が細々と店頭販売している店がほとんどで、業務用の大量注文に対応できるところがなかった。そんな状況も若い山内氏にとって追い風となった。


かばやき屋 かばやき屋

店頭販売だけでなく食事も提供できる新店をオープン

大量の受注に対応するため、金石の既存の店はパート従業員を雇い、どじょうを捌いて焼き上げる生産工場とする一方、店頭販売だけでなく食事も提供できる「かばやき屋」の新しい店を、平成28年4月に、市内寺中町の金石街道沿いにオープンさせた。ここでは、どじょうの蒲焼きとうなぎの蒲焼きを店頭販売するだけでなく、昼はうな丼ランチやうな重、夜はどじょう鍋などの食事も提供している。大通りに面していることから「かばやき屋」の存在をアピールするアンテナショップとしての役割も期待でき、連日ファン客で賑わっている。


かばやき屋

どじょうの蒲焼き売上No.1に成長

創業から8年あまりで、小売と卸売を合わせて年間25万本のどじょうの蒲焼きを販売する県内No.1企業に躍進。うなぎも土用の丑の日だけで約800匹、その前後を含めると2,000匹あまりを販売しているという。その他、父の日や母の日、ゴールデンウィークなどもうなぎの需要が多くなるとのこと。最近では、複数の製薬会社から開業医に届けるうな重の注文も入るようになり、販路が多方面に広がり始めている。従来までの店頭販売だけであれば、うなぎの蒲焼きもどじょうの蒲焼きも夏場の商品で、夏場の売上だけ突出し、それ以外の時期の売上は落ち込んでいたが、こうした販路の広がりと卸業務の柱ができたことで、年間を通じて安定した商いができるようになった。

かばやき屋 かばやき屋

どじょうもうなぎも国産にこだわる

「かばやき屋」では、どじょうもうなぎも国産にこだわっている。冬から春にかけては島根県、岡山県、愛媛県の田圃で育った天然どじょうを仕入れているほか、養殖どじょうを大分県から仕入れている。店頭で販売するどじょうの蒲焼きには、それぞれ使用している産地も明記。取引先の中には産地まで指定してくるところもあるという。5月以降になると、新潟県、茨城県、秋田県、青森県、北海道産を仕入れている。なかでも、秋田県と青森県は自ら出かけて行き、生産者と直接交渉して仕入れルートを開拓した。どじょうの蒲焼きは産地に関係なく、1本108円(税込)と、おそらく市内では最安値ではないだろうか。うなぎは、愛知県産の養殖うなぎを使用。しらす鰻が不漁のため、近年価格が高騰しているが、そんな中でもお客様に少しでも喜んでもらえるよう、夏場以外の時期は1匹2,600円~3,000円前後の比較的安価な価格で提供している。安さだけを言えば、中国産を使えばさらに安く提供できるが、安心・安全に配慮するとともに、美味しさのレベルを落とさないため、国産のどじょうとうなぎにこだわっている。焼きタレは、師でもある先代大将が50年あまり継ぎ足しをして使ってきた秘伝のタレを受け継ぎ、「かばやき屋」伝統の味を守っている。

真空特許製法出願中

かばやき屋北陸新幹線の開業に合わせて、金沢名物であるどじょうの蒲焼きをお土産にできないかとの思いで研究を始めたのが、どじょうの蒲焼きの真空パックである。蒲焼きの賞味期限は2~3日と短いことから、県外への発送やお土産として持ち帰ることは難しい。そこで、賞味期限を延ばすために考案したのだ。当初は、ビニールの厚さが薄かったほか、串の刺し方が悪く、どじょうの骨が出てしまったことなどが原因で、真空機に入れると袋が破れてしまう失敗を繰り返した。そして、試行錯誤を繰り返し、ようやく真空にしても袋が破れない串の刺し方やビニールの厚さを見つけ出した。真空パックにすることにより、賞味期限が2ヶ月と大幅に延び、全国各地への発送が可能になった。現在、このどじょうの蒲焼きの真空製法を特許出願中である。「大好きなどじょうの蒲焼きをもう一度食べたい」という、山内氏の強い思いが、「かばやき屋」をどじょうの蒲焼き売上No.1の繁盛店に導いた。「好きこそ物の上手なれ」を地でいったサクセスストーリーである。

店舗情報

かばやき屋

商号かばやき屋
住所金沢市寺中町61-10
TEL(076)268-9770
URLhttp://kabayakiya.com