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老若男女が集えるカフェを開いて6年、 いまや中能登町の人気スポットに!-れんげや

印刷用ページを表示する更新日:2018年4月3日更新

れんげや

老若男女が集えるカフェを開いて6年、 いまや中能登町の人気スポットに!れんげや

遡ること10年前、縁あって金沢市から中能登町に嫁いだ山本千紗さん。中能登町は自然環境には恵まれているものの、遊びに行くところ、食事をするところ、近所の人が集える場所が少ないことに違和感を覚えるように。もともと考えるよりまず行動する山本さんは、それなら自分がカフェを作ろうと一念発起。飲食業界はアルバイト経験があるぐらいの素人であったが、持ち前の明るさともてなし力を発揮し「れんげや」をオープン。今では連日満席の人気スポットに。自らの店を町に人を集める魅力づくりの手段と位置づけ、中能登町の人口増を目標に邁進する意気込みを伺った。

中能登町にカフェ「れんげや」あり

山本様(れんげや)10月のとある平日の昼過ぎ、「れんげや」の玄関を開けると、中から女性たちの弾んだ会話の声が漏れ聞こえ、厨房から顔を出した山本さんが笑顔で出迎えてくれた。昔ながらのガラスの引き戸を開けると、二間続きの20畳ぐらいのスペースだろうか、二人掛けのかわいいテーブルが手前の部屋に10あまり並べられ、家族連れや女性同士のペアが数組ランチを楽しみながら賑やかに会話を交わし、奥の和室には赤ちゃん連れのお母さんが数組ほどランチを楽しんでいるほのぼのとした光景が広がっていた。早速出されたメニューを見ると、料理の写真に手書きPOPを添えた手作り感が親しみを感じさせる。数あるメニューの中から『豚の生姜焼き定食』を注文。15分あまり待っただろうか、ボリューム満点、野菜たっぷりのランチが運ばれて来た。味付けはお母さんが作る家庭料理の優しい味。食事している間にも次々と来店客があり、テーブル席も厨房横のカウンター席もほぼ満席状態になり、噂通りの繁盛ぶり。

オープンまでの道のり

ランチタイムの忙しさが一段落した午後2時半過ぎ、店主の山本さんにお話を伺った。先述のとおり、中能登町に嫁いで3年が過ぎた頃から、町の人たちが集まれるスペースを作りたいと思うようになり、カフェ開店に向けてのプロジェクトがスタートする。まずは、カフェを営業する場所探しに取りかかる。幸いにして中能登町は役場に空き家情報を提供する空き家バンクというサービスがあり、数ある空き家物件の中から現在の木造の一軒家をリーズナブルに借りる目処が立つ。とはいえ、そのままでは内装が傷んでいて使えない状態だったことから、左官職人であるご主人が壁を塗り直し、床の修繕やテーブルの購入など、商工会の小規模事業補助金を活用し、少しずつDIYでリフォームを繰り返し、今日のれんげやに。オープン当初は、夜の営業もしていたそうだが、昼の営業のみで今日に至る。


内観 内観

料理もケーキも全て手づくり

中能登町は人口が少ない上に若者が少なく、お年寄りが多い町である。そんな中で少しでも若い人に来店してもらいたいとの思いから、子供からお年寄りまで、全世代に対応できるメニューを提供している。うどんあり、オムライスあり、がっつり食べられるとんかつありと、バラエティーに富んだメニューと付け合わせのサラダが自慢だ。食材についても可能な限り中能登町産の野菜を使うことを心掛けている。満席になると30人あまりの注文が入るわけだが、なんとこの調理を山本さん一人でこなしてきている。もちろん、作り置きは一切せず、全て注文を受けてから調理を始めるこだわりようだ。「作るのは大変ですが、大丈夫です。やり方次第ですから」と淡々とした答えに余裕さえ感じさせられる。ランチメニューと同様に人気のデザートも全てスタッフの手づくりで、数種類のケーキがショーケースに並んでいる。

ケーキ

カフェに留まらず交流拠点づくりにも腐心

5年あまり前から、店の奥の畳スペースを無料で貸し出し、ベビーマッサージのスクールが定期的に開かれている。それが終わったあと、ママと赤ちゃんたちがくつろいでいる様子が見られる時もあり、なかなかほほえましい光景に出会える時も。こうした赤ちゃんたちが成長し、小中学生になった時に「れんげや」でベビーマッサージをしたことが話題になり、長い目で見ると子供たちとのつながりもでき、ゆくゆくはファン客になってくれることも期待できる。

役場、商工会のサポートに感謝

オープン当初どんな宣伝をしたのか伺うと、「全てお客さんによる口コミと役場の人に助けてもらいました」とのこと。中能登町で若い人が起業することはほぼゼロだったが、金沢から嫁いできた山本さんが町で初のカフェをオープンしたことに注目した中能登町役場が、町の広報誌で「れんげや」を取り上げたこと、町の人たちにオープンを周知でき、オープン当初から連日満席の忙しさが続いているとのこと。当初は、中能登町周辺の地元のお客さんがほとんどだったが、最近ではお客さんがインスタグラムやフェイスブックで情報発信してくれるおかけで、金沢からのお客さんも増え始めている。


ランチ スイーツ

役場への恩返しの思いで、イベントに全面協力

オープン当初の役場のバックアップに感謝している山本さんは、町が関わる全てのイベントに、中能登町をPRすべく店を休んで出店し、全面的に協力している。「イベントに参加することは自分の店の営業とは異なり、準備から片づけまで本当に大変ですが、中能登町に少しでも関心を持ってもらうことにつながり、ひいては町の人口が少しでも増えることになればとの思いで頑張っています」と熱く語る。自分の店のPRではなく、中能登町の美味しい食材をアピールし、中能登町に来てもらうきっかけづくりになればとの熱い思いが原動力となっている。

中能登の風景もご馳走になる新店舗が来春オープン!

最もやりたい夜の営業をするためには、建物が隣接している町中は騒音問題があって難しいことから、民家が近くにない高台に移転し、田圃の風景や山並みといった田舎らしい風景もご馳走になるような新店舗を来春オープンさせる。新しい店でもご主人の左官技術を最大限に活かし、現店舗の雰囲気にできるだけ近い店づくりにするとのこと。中能登町には夜行く店がなくなりつつあるだけに、夜も町の人たちが集まれるカフェを作りたいと、ずっと思い続けてきていた夢がいよいよ実現する。「町の人たちが求めているニーズにただ応えているだけで、ないからやる、ただそれだけなんですよ」と謙遜する山本さん。その言葉の裏に、町の人たちとの人脈づくりが商売をする上では不可欠と考え、商工会に入り、いろんな業種の人たちとのネットワークづくりに努め、そうした仲間の助けを得て、新しい店づくりが進んでいることへの感謝が滲む。

自らの経験に基づき創業支援の施策を提案

看板カフェをオープンした創業時の自らの経験を踏まえ、若い人たちが中能登町で起業するにあたり、役場と商工会がサポートする仕掛け作りの大切さを役場に提案したことがきっかけとなり、中能登町で若者が起業する際、定められた条件をクリアすれば、返済しなくていい200万円の創業支援金がもらえる助成制度が創設された。昨年も10人の創業者が助成金を受け取って頑張っているとのこと。同時並行して、中能登町では、町に人を呼び込む目玉施設として、女性経営者の商品を一同に集めた集客施設をオープンさせる予定で、現在町内の遊休施設のどれを活用するか検討中とのこと。この施設ができることで、女性経営者も役場も来客も住民も、みんながウィンウィンの関係になれるように町の魅力を発信し、賑わいを創出する拠点にしたい考えだ。

 

 

 

 

町の人たちとのつながりを大切に新たなステップへ

「れんげや」という店名は、たまたま蓮華寺の案内チラシを見た時に、町の人たちと『つながる・連なる』ということを念頭に置いていたことと、蓮華という音の響きもいいなぁと感じ、直感的に「れんげや」という店名に決めたという。店名に託した思いのとおり「商工会や役場とのつながりがあったおかげで、今日までやってくることができたと感謝しています。とにかく町の人口を増やしていかないと私たちの商売も成り立たなくなっていくので、その一助になれるよう頑張り続けていきたい。生まれ育った土地だと、本当の良さ、魅力を見落としがちですが、金沢から中能登町に来たことで、よそ者の目線でいろんな角度から中能登町を見ることができ、まだまだ魅力がたくさんある町だけに、これからやることがいっぱいあります」と目を輝かせて語る山本さん。彼女のように考え、行動する若い人が一人、二人と増え、そうした人たちのエネルギーが集約されることで、中能登町がどのように変わっていくか、これからが楽しみである。

店舗情報

れんげや外観

店名カフェ食堂 れんげや
住所鹿島郡中能登町能登部上ハ8
TEL(0767)72-2911
URLhttps//ja-jp.facebook.com/caferengeya/