ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > いしかわ農商工連携マッチングサイト > メニュー > 食品 > 農商工連携事例 -能登を元気に!「のとも~るスマイルプロジェクト」-

ビジネスマッチングサイトへのリンク

DGnetサイトへのリンク


農商工連携事例 -能登を元気に!「のとも~るスマイルプロジェクト」-

印刷用ページを表示する更新日:2019年3月28日更新

のとも~るスマイルプロジェクト

はじまりは前理事長の熱い想い

脇坂喜文さん生活協同組合コープいしかわの長谷川隆史前理事長は、かねてより能登の地域振興に熱い思いがあった。

能登の豊富な食材を使ったオリジナル商品を開発・販売することで能登の生産者が潤い、町の活性化にもつながるような取り組みができないか、そんな思いをずっと温めていた。

そんな折り、沖縄県の「コープおきなわ」で先進事例と言える取り組みが行われていることを知り、石川県でも「能登の元気」に繋げる商品開発を行おうと2014年のコープいしかわの活動方針に。

その際、コープ北陸で商品開発や仕入関連業務の経験がある脇坂喜文氏が事務局長に就き、プロジェクトがスタートすることとなった。

まずは、沖縄県の成功事例を自分たちの目で確かめるべく、2014年に当時の理事長らと現地を視察、そこで見聞した取り組み事例を石川県に合うようなかたちとなるよう取り組みを進めることとした。

この取り組みについて、脇坂喜文さんにお話を伺った。

ISICOや県内スーパーマーケットに支援を要請

コープいしかわ納入業者会の小原会長から「このプロジェクトを進めるにあたって石川県産業創出支援機構(以下、ISICO)に相談しよう」と助言され、ISICOに支援を要請。    

また、「コープいしかわ以外のスーパー各社に、市町別のプロジェクト幹事として参加いただいては」との提言を受け、早速、県内資本のスーパーである株式会社マルエー、山成商事株式会社(スーパーどんたく)、株式会社ジャコム石川(A-coop)各社のトップに会い、開発した商品を一緒に販売する協力依頼をしたところ、「販売だけでなく商品開発段階から一緒に取り組みます」と、全社より想定外の嬉しい回答を得ることができ、県内資本の3つのスーパーにプロジェクトの幹事として参加いただけることになった。

県内のスーパーが協力して実施するこのプロジェクトを始めるにあたり、相応しいネーミング案をISICO地域振興部がいくつか提示し、その候補についてコープいしかわの組合員会議でアンケートをとったところ、「のとも~るプロジェクト」が最も多くの支持を集める。

みんなが笑顔になれるプロジェクトにしたいとの思いから、それのとも~るスマイルプロジェクトマークにスマイルを加え、「のとも~るスマイルプロジェクト」に決定。

さらに「いしかわ産業化資源活用推進ファンド事業」の採択を受け、以降、市町ごとのプロジェクト参加、当時香林坊大和の地下にあったISICOのアンテナショップ「かがやき屋本店」での商品販売、開発商品の製造業者の紹介等々、多大なる支援を得たことで、本プロジェクト推進に拍車がかかる。 

能登地域の行政や食品製造メーカーへ協力を要請

珠洲市、能登町、輪島市、穴水町の市・町長に面会し、沖縄県での取り組み事例を紹介しながら、能登の食材で商品開発するにあたっての協力を要請する。

商品の製造にあたっては、全面的に協力が得られる製造業者が不可欠であることから、その役割をまず最初に七尾市の株式会社スギヨの杉野社長にお願いしたところ、グループ会社である株式会社能登半島に協力いただけることとなり、プロジェクト推進の大きな力を得る。

取り組み初年度の開発商品8品のうち、7品の製造(原料1次加工含む)に協力いただいた。

沖縄県のプロジェクトにおいては、沖縄芸術大学の学生たちがプロジェクトに参画し、パッケージデザインやプロモーションビデオ制作などに関わっていたことから、石川でも学校(高校生)に参画してもらうことに。

最初にプロジェクトがスタートした輪島市では、市役所の依頼により、輪島高校生が既にパッケージデザインを手がけた実績があったことから、スムーズに参加してもらうことができた。プロジェクト会議の様子

平日の商品開発会議に授業の一環として先生の引率で生徒たちが参加し、プロジェクトの一員として商品開発に参加。同様に、能登町では能登高校生、珠洲市では飯田高校生の参加に繋がっていく。   

アンケート調査や検討会での厳しい審査を経て4年間で24品を開発

初年度は輪島市の「能登の海女採りサザエ炊き込みご飯の素」「能登の海女採り岩もずくぞうすい」「同岩もずく餃子」、能登町の「能登小木港船凍するめいか炊き込みご飯の素」「同するめいか餃子」「同するめいか団子」、珠洲市の「能登大納言の赤飯」「同ぜんざい」の8品を開発し、北陸新幹線開業に合わせ、2015年3月15日より販売を開始。   

翌年度は、七尾市の「能登ふぐ炊き込みご飯の素」「能登野菜 中島菜混ぜご飯の素」「能登牡蠣 牡蠣めしの素」を発売。2017年度は、「輪島の海女採り岩もずく団子」「同佃煮」「能登のもずく酢」、能登町の「能登のなんば味噌」「能登町ブルーベリージャムのパンケーキ」「赤崎いちごジャムのロールケーキ」、珠洲市の「能登大納言のロールケーキ」「能登大納言の粒が入った水ようかん」を発売。

試作品の食味評価アンケートでは、評価点で合格ラインを設定し、合格ラインの達成に向け試行錯誤を繰り返しながら、時には製造元の変更も伴いながら、合格ライン越えを目指した。

この試食アンケートは、各市町のプロジェクトメンバー全員が参加し、それぞれが厳しい目を光らせ、絶対の自信をもって店頭に送り出せる商品開発を開発することを目的としており、なかには、合格ラインに至らず開発を断念した商品も複数発生している。ブルーベリーのロールケーキでは、試作品の評価点は合格ラインに達したものの、ブルーベリーに含まれるアントシアニンと生地(スポンジ)の成分が化学反応し、生地部分が青く変色し、カビのように見える事象が発生したことから、商品化を断念するケースも。

                 開発商品

「商品お披露目会」の開催には高校生も参加

商品化された商品の完成お披露目会は、その都度、当該地区で開催し、市長(副市長)や町長(副町長)にも出席いただいている。

開発初年度は、石川県庁で、知事や各市長・町長、生産者団体や各企業の代表などにも参加いただいたことで盛大なものとなり、マスコミ報道によって、本プロジェクトを県民に広く周知することができた。

のとも~るスマイルプロジェクト県庁お披露目会

お披露目会では、プロジェクトに参加した高校生(志賀町では大学生も参加)が、商品開発に携わった感想や各種デザインの作成にあたって工夫したこと、苦労したことなどを報告するとともに、開発商品の魅力をアピール。

参画した高校の先生からは「生徒たちにこうした社会活動に参加する場が与えられたことはとてもいい経験になった」と好評を得ている。

 

収益の一部を地域活動応援金として還元

プロジェクトスタートから3年が経過し、期間中20商品を発売し、累計販売額が1億円を突破。

このプロジェクトの魅力は、能登の産品を素材とした商品を開発し、それを販売することで地域を活性化することにとどまらず、販売商品の収益の一部が、地域活動応援金として、商品開発に取り組んだ各市町に還元されていることだ。

例えば、輪島市では「海女漁の保全活動」に、能登町では「能登小木港スマイルプロジェクト」及び「能登高校」を応援する活動、珠洲市では「里山里海応援基金」として助成されており、地元の商品が売れれば売れるほど地元に還元される仕組みになっている。

珠洲市 贈呈の様子 イカす会 贈呈の様子

取り組みが多方面で紹介され、視察が相次ぐ

本プロジェクトに関心を持った県内外の方々から視察や活動紹介の依頼が舞い込む。月間JA(JA全中が発行する機関紙)での紹介や生協職員向けの全国紙「CO・OPnavi」での活動紹介など、思わぬ反響もあった。

さらに、福井県立大学経済学部では、ゼミ活動の一環として、ゼミ生が同校教授の引率のもと、「のとも~るスマイルプロジェクト」に取り組む産地や行政関係者等のもとを2泊3日の行程で訪れて交流が行われ、この交流は本年で3年連続となっている。

「このように注目いただくような取り組みになったことは、能登の元気を願いプロジェクトに参加いただいた皆さんや支援をいただいた皆さんのお蔭で、大変感謝しています」と脇坂氏は熱く語る。

このプロジェクトに参加した高校の先生から、「先日、新聞折り込みされていたコープの介護食チラシを学校の授業で使用したい」といった広がりもあり、この活動を通して、様々なネットワークの広まりを実感している。

プロジェクトが成功した要因

「のとも~るスマイルプロジェクト」の活動に地域の生産者の方々や行政、学校、消費者、メーカー、スーパー、食品問屋など大変多くの方々に参画いただいたこと、ISICOの地域振興部の多大なる活動支援があったこと、そしてなにより、能登の元気を思う心があったからこそこのプロジェクトを軌道に乗せることができたわけで、今後とも皆さんと一緒に商品開発・普及に取り組んでいきたい」と脇坂氏は語る。

企業情報

商号のとも~るスマイルプロジェクト
住所石川県白山市行町西1番地(コープいしかわ内)
TEL076-275-9854 ​
URLhttps://www.ishikawa.coop/​