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発酵食を暮らしに生かす 知恵と実践方法をネットで伝授 ~(株)ウーマンスタイル

印刷用ページを表示する更新日:2018年12月10日更新

ViVO いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事例集  いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事例集

2018.AUTUMN|VOL.05

CASE 05 ウーマンスタイル

成田由里社長の写真手間も時間もかからず、
栄養もうま味も増す発酵食は
現代のライフスタイルにこそ合っています。

【活性化ファンド採択メニュー】
2015年度 産業化資源活用事業(商品開発・事業化支援)

発酵食を暮らしに生かす 知恵と実践方法をネットで伝授

県外のニーズを取り込み成長曲線を描く

確かな情報と双方向性が武器 

 ウーマンスタイルが2014年に開設した「発酵食大学通信部」は、発酵の仕組みや発酵食と健康の関わりなどをウェブ上で学ぶ有料のインターネット講座だ。全12回の講座で毎週1回配信され、3カ月聞で発酵の基礎知識を身に付けられるようになっている。
 動画や画像を使ったレシピもふんだんに用意されていて、学んだ知識を調理に生かすこともできる。講座の修了後、試験に合格すれば、同大学が認定する発酵食エキスパート3級資格が取得可能だ。
 ネット上の無料コンテンツと差別化するため、 通信部には二つの特徴を持たせている。 一つは信頼性だ。
ネットには膨大な情報があふれる一方、質の低いまとめサイトや転載サイトが少なくない。これに対し、通信部のコンテンツは、石川県立大学食品科学部の小柳喬(こやなぎたかし)准教授の監修を受けて掲載している。
発酵食大学の勉強会風景の写真 もう一つは双方向性だ。 受講生が疑問に思ったことを講師に質問できる専用掲示板を設置。画像もアップできるので受講生が発酵食作りに挑戦するようなケースでも、 正確なアドバイスを もらえる。また、通信部はネットだけで完結するのではなく、受講生や卒業生がリアルで集う交流イベントも用意している。
 2015年には、活性化ファンドの助成金を活用して、通信部の受講生に発酵調味料や甘酒といった協賛企業の商品を届ける「ふろく付コース」を増設した。いつでも好きな時間に学べることもあって、 通信部は順調に受講生を増やし、2018年10月までの累計は1,157人に及ぶ。

塩糀(しおこうじ)ブームが大きな追い風

 そもそも「発酵食大学」は、同社が2013年に金沢でスタートさせた民間講座だ。発酵の基本を学ぶ座学や調理実習をベースに、協賛食品メーカーの味噌蔵や酒蔵など、発酵食品の製造現場を見学できる体験型カリキュラムもある。発酵食の特徴や歴史を解説してくれる講師には、これらの企業や石川県立大学のスペシャリストが名前を連ねる。
 女性視点で企業のマーケティングをサポートすることが主業務だった同社が、まった<縁のなかったスクール事業に乗り出したきっかけは、取引先のヤマト醤油味噌の発酵調味料「塩糀」のプロモーション活動として料理教室や体験教室などを行う部活動「糀部」の運営を請け負ったことだった。
通信部に掲載している塩麹入りのトマトソースを使ったレシピ集の画像 「糀部」の運営が始まって間もなく塩糀ブームが巻き起こり、 発酵食品に対する消費者の好感度と興味が大きく高まった。
 成田由里社長自身も「糀部」を運営するうち、 「発酵食は食材のうま味が増すだけでなく、 腸内環境を整える効果もある。これだけの優れものを、もっと多くの人に利用してほしい」という思いを持つようになり、現代にフィットさせた発酵食を発信する場として、「糀部」を大きくレベルアップさせた発酵食大学の開校に向けて動き出した。

リアルの反響受けネット前倒し

 発酵食大学のアイデアにはヤマト醤油味噌も好意的で、見学先や講師の派遣元となる立ち上げ時の協賛食品メーカーは、すべて同社が紹介してくれた。
 開校準備を進めながら、 第一期の受講生をホームページで募集したところ、9カ月間で全12回という長丁場の講座にも関わらず、24人の定員がわずか1週間で埋まってしまうほどの反響だった。
 さらに、成田社長を驚かせたのが、受講生の2割が東京や大阪など都市部から、発酵食大学のために金沢まで通ってきたことだった。発酵食に対する関心の高さを実感する一方、すべての人が金沢に足を運んでくれるわけではないと考え、設置したのがネット講座の「通信部」である。
 いつでもどこからでもアクセスでき、受講人数の制限もないネット講座は、発酵食大学の構想段階からいずれ設ける計画だったが、開校時の予想以上の反署を受け、計画よりも大幅に前倒ししてスタートさせたのだ。

ライブ配信や名古屋校の開校も

 成田社長は「発酵食品の魅力を考えると、受講生はまだまだ増えていくはず。つながりも一層強化したい」と話し、今後もリアルとネットの両面でサービスを拡充する考えだ。
 リアルの発酵食大学では、都市部での受講を希望する声の高まりから2015年に川崎市、2018年には京都市に分校を設置した。受講生は順調に伸び、金沢、川崎、京都を合算するとその数は1,600人に上る。名古屋分校の設置に向けた準備も進行中だ。
 また、2019年1月からは、通信部で金沢本校の授業の動画配信を開始。受講生と配信側の一体感がさらに高まると期待する。
 「将来的には通信部の英語版を用意して、海外にも発酵食を発信していきたい」と話す成田社長。菌が増殖するように、同社の取り組みによって、国内でも国外でもライフスタイルに発酵食を取り入れる人が増えることを期待したい。


発酵食大学通信部を利用する女性の写真発酵食大学「通信部」

発酵食を気軽に初歩から学べる通信部。 自宅などから気軽に使え、「石川まで通えない」「時間がない」といった理由から既存サービスを利用できない潜在顧客の受け皿となっている。全12回で授業料は12,960円(税込み)。​

成功のエッセンス
  • 県外ニーズに対応した素早いネット展開
  • 大学が監修した信頼性の高い情報の提供
  • 双方向性を重視した仕組みづくり

企業名

(株)ウーマンスタイル
住所金沢市新保本4-53
TEL076-227-8062
事業内容女性視点マーケティング、発酵食大学の運営
創業2008年2月​