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醤油と能登産タマネギのドレッシング 国内はもちろんアメリカでも好評 ~直源醤油(株)

印刷用ページを表示する更新日:2019年3月12日更新

ViVO いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事例集  いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事例集

2019.SPRING|VOL.06

CASE 02 直源醤油

直江潤一郎社長の写真地域性を活かした
全国にPRできる商品を作りたい。​​

【活性化ファンド採択メニュー】
・2009年度 産業化資源活用事業(商品開発・事業化支援)
・2012年度 産業化資源活用事業(海外展開支援)
・2016年度 産業化資源活用事業(海外展開支援)

醤油と能登産タマネギのドレッシング 国内はもちろんアメリカでも好評

粉末状の醤油はラインアップ拡充に挑戦

七尾湾のカキ生かした商品も

 大野醤油の老舗、直源醤油では活性化ファンドの助成金を活用し、自慢の醤油と地元産の野菜や海産物を組み合わせた商品開発に取り組んだ。
 ヘルシー志向の高まりからサラダにかけるドレッシングの需要が拡大していることを受け、2009年に開発したのが「お醤油と玉ねぎのドレッシング」だ。能登島で栽培された甘みの強いタマネギのみじん切りが入っており、さっぱりした味わいとシャキシャキした食感がおいしく、サラダやカルパッチョ、フライものと相性抜群だ。
 さらに七尾湾で取れたカキのだしと醤油を合わせ、「能登牡蠣(かき)だししょうゆ」「能登牡蠣だしつゆ」も発売した。どちらもまろやかで深みのある味わいに仕上がっており、だししょうゆは刺身や冷ややっこ、焼き魚などに、だしつゆはうどんやそば、丼ものなどにぴったりだ。
 「地域性を生かしながら全国にPRできる商品を作りたかった」。開発の狙いについてそう話すのは直江潤一郎社長だ。その狙い通り、これらの商品は北陸新幹線開業後、県内だけでなく首都圏の百貨店やスーパーからも数多くの引き合いが寄せられるようになった。
 売れ行きも堅調で、例えば「お醤油と玉ねぎのドレッシング」は年間6万本を販売するまでに成長。消費者からの好評を受け、「にんじんドレッシング」「だいこんおろしドレッシング」「和風イタリアンドレッシング」「あまざけドレッシング」とシリーズ展開している。

ANAの機内食に採用

もろみの雫シーズニングソイソルトの写真 活性化ファンドの活用はこれにとどまらない。現在、同社が開発を進めているのが醤油を粉末状にした「もろみの雫シーズニングソイソルト」のラインアップ拡充である。
 この商品は石川県産大豆と白山の伏流水を原料に、能登産のスギ材で作られた木桶で熟成させた看板商品「もろみの雫」をフリーズドライ加工し、細かく砕いた新しいスタイルの醤油だ。
液体の調味料と違って、衣の食感を損なわないので天ぷらなどの揚げ物にぴったり。食材に絡みやすいのでサラダや目玉焼きなどにも重宝する。また、塩分が食塩の3分の1と少ない上、適量を振りかけやすいので、減塩効果も期待できる。
 2011年の発売以降、着実に販売数を伸ばし、2016年には全日本空輸の国際線ファーストクラスの機内食に採用され、刺身に添えられた。
 商機を拡大しようと、ワサビやユズ、七味唐辛子、カレーなどの風味を加えた姉妹品を開発中で、今夏の発売を目指す。同時に、「“マイ醤油”としていつも持ち歩いて、いろんなシーンで使ってほしい」(直江社長)との思いで開発した20グラム入りの瓶タイプに加え、業務用の大容量タイプ、飲食店などで使いやすい小袋タイプの展開も検討している。

アメリカへの拡販が順調

 醤油は日本人の食生活に欠かせない調味料とはいえ、一世帯当たりの購入量は減少傾向にある。需要減少を補うために直源醤油が力を入れているのがこれまで紹介してきた醤油をベースとしたドレッシングなどで、国内での販売と同時に海外での販路拡大にも挑戦している。
ロサンゼルスのレストランショーの写真 活性化ファンドの後押しを受け、まず2012年から取り組んだのがメード・イン・ジャパンの人気が高い中国への輸出である。高麗人参など薬膳料理に使われる素材を取り入れた中国市場向けの新商品も開発し、現在も粘り強く拡販に努めている。
 また、2014年からは県がアメリカからバイヤーを招いて開催した輸出商談会を足がかりにニューヨークやロサンゼルスのレストランなどに「お醤油と玉ねぎのドレッシング」など3種類のドレッシングや「CRYSTALLIZED SHOYU(結晶化させた醤油)」と名付けた粉末醤油を納めている。
 ドレッシングは通常、賞味期限が6~8カ月間だが、輸送に時間が掛かるアメリカでの販売に当たっては取り扱いしやすくするため、下処理などを工夫して1年間持つように改良した。

輸出強化へ工場を改修

輸出強化のためアメリカの衛星基準に合わせた回収が進む工場の写真 直江社長は「アメリカは健康的で美容にもいい日本食の普及が進んでいて、販路拡大に向け大きな可能性がある」と話し、今後は業務用だけでなく一般家庭用の商品を投入するなど、アメリカへの輸出に一層力を入れる考えだ。
 その一環として現在進めているのが、アメリカの食品安全強化法(FSMA)を順守した工場へのリニューアルだ。活性化ファンドの助成金を使って招いた専門家からアドバイスを得ながら改修し、今年6月から本格稼働の予定だ。
 改修後は消費者からの要望を取り入れ、工場見学も受け入れる。「工場はショールーム。製造現場を見てファンになってほしい。社員にとっても注目されることが励みになる」と話す直江社長。これからも醤油の伝統を守りながら、時代に合わせた形でその良さを伝えようと意気込んでいる。


お醤油と玉ねぎのドレッシングの写真お醤油と玉ねぎのドレッシング​

醤油をベースに能登島の豊かな自然の中で育ったタマネギを加えたドレッシング。あっさりとした中にも深いこくがあり、ショウガがアクセントになっている。サラダやカルパッチョはもちろん、フライもの水ギョウザなど、いろいろな使い方が楽しめる。右側は280ミリリットル入り(432円/税込み)、左側は業務用の1リットル入り(1,296円/税込み)。

成功のエッセンス
  • 県産素材をプラスして魅力づくり
  • 食卓事情の変化に合わせ商品開発
  • 日本食が普及するアメリカで拡販

企業名

直源醤油株式会社
住所金沢市大野町1丁目53番地​
TEL076-268-1113​
事業内容醤油、つゆ、たれ、ドレッシング、加工調味液の製造販売
創業1825年​